2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

「お笑い」とポストモダン ② −80年代ー

例えば、北野武の『ソナチネ』という作品が、94年のカンヌ映画祭で話題になり、海外のプレスたちが、「何故、お笑いをやっている人間が映画を撮れるんだ。」という質問を彼にぶつけたというような話を聞いて、不思議な気持ちになったのは僕だけだろうか。…

「お笑い」とポストモダン ①

ポストモダンとは何か。様々な言い方が可能だろうが、ここでは、あらゆる知が、その質による差異なく並列に置かれる状態、とでも言っておこう。「近代」という「物語」=コードがデコードされ、表面的な差異のみが全面化した状態、と言ってもいい。日本にお…

「お笑い」は、人を遠くに連れていく。

「お笑い」は、人を遠くに連れて行ってくれるものだ。 あるいは、僕たちが出ていくことの出来ない、この世界の淵に触れて、その外側を垣間見せてくれるものだ。*80年代にその形式を決定的に基礎付けた日本の「お笑い」は、現在隆盛を極めている。例えば、全…