2009-01-01から1年間の記事一覧

M-1グランプリ2009

昨日行われたM-1グランプリ2009、順当な結果に終わったと思う。1.点数と結果(並びは、出演順): (第1回戦: ☆マーク−第2回戦進出コンビ) 1.ナイツ 635点 2.南海キャンディーズ 607点 3.東京ダイナマイト 614点 4.ハリセンボン 595点 5.笑い…

閑話休題 ヨコハマ国際映像祭2009 CREAMとピピロッティ・リストPEPPERMINTA

今年からスタートしたヨコハマ国際映像祭2009(通称:CREAM)。アート寄りの映像祭で期待通りに素晴らしかった。 僕は現代アートについて語る言葉を持たない。というか、ある作品の前に立って、

キングオブコント2009

今回の大会、一言で言えば、非常に充実した、見る側からしても大きな納得感とともに終えた大会となった。1.結果: 一回戦 二回戦 総合得点 1)サンドウィッチマン 878 865 1743 2)東京03 835 953 1788 →優勝 3)しずる 820 …

『ふくらむスクラム!!』の可能性と芸人の格があがる瞬間

月曜深夜の「ふくらむスクラム!!」は、3月に終了した「新しい波16」からピックアップされた若手芸人たちがメインのコント番組。 公式HP上では、以下のように書かれている。>2008年10月からスタートした『新しい波16』は、「お笑い界のビッグスターは8年ご…

閑話休題 多和田葉子と僕自身の貧しいツアリズム

(以前、前半だけアップしていたものの全文。個人的な文章)数日間の駆け足で、急きょロンドンとパリに行かなければならなくなって、出発の前夜に荷物を詰めていると、飛行機ん中でこれ読んだらいいよ、とAが一冊のハードカバーを差し出してくる。多和田葉…

PLANETSのお笑い特集「お笑い批評宣言」について

宇野常寛氏主催の批評誌「PLANETS」で、今回”お笑い批評宣言”と銘打って、お笑い特集をするということだったので、楽しみにしていたのだけど、内容は、その特集名の平凡さと同様に、期待を下回るものだった。特集の核をなす座談会「お笑いNOW&THEN−松本人志…

ネタ見せ番組と批評性−あらびき団、レッドカーペット、エンタの神様

こないだ、久しぶりに更新したブログの中で、「エンタの神様」について少し触れた後、改めて番組の本放送を見ながら、どうして、この番組を面白いと感じないのか、むしろ不快な気持ちになってしまうのか、ということを改めて思った。このブログの中で、お笑…

ロンドンハーツ、永井豪、そして、結局、レッドシアター

昨日、ネタ見せ番組の勢いが全体的に落ちてるんじゃないか、ということを書きながら、ロンドンハーツのことを考えた。いわゆる「ネタ」が見れる番組ということに限定せず、広くバラエティ番組という枠で考えたときに、「ロンドンハーツ」という番組は、やは…

4月改編後のネタ見せ番組−レッドカーペット、レッドシアター、あらびき団、エンタの神様など

4月の番組改編から2か月が経った。今回、僕として大きな変化と感じていたのは、1.”爆笑レッドカーペット”が水曜10時から土曜7時というゴールデンタイムに繰り上がった。 2.深夜枠だった”THE THREE THEATER”が、”爆笑レッドシアター”と名前を変え、水…

閑話休題 多和田葉子 「溶ける街 透ける路」 

数日間の予定でヨーロッパに行かなくてはいけなくなって、出発の前夜に荷物を詰めていると、飛行機ん中でこれ読んだらいいよ、とAが一冊のハードカバーを差し出してくる。多和田葉子の「溶ける街 透ける路」というエッセイ集。多和田葉子の本は僕が最初に好…

ドゥルーズ ベケット ビーグル38

ジル・ドゥルーズは、サミュエル・ベケットがテレビ放送用に書いたシナリオを巡って、次のようなことを言っている。 http://www.amazon.co.jp/%E6%B6%88%E5%B0%BD%E3%81%97%E3%81%9F%E3%82%82%E3%81%AE-%E3%82%B8%E3%83%AB-%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%AB%E3%8…

キュートン=椿鬼奴+増谷キートン+くまだまさし+アホマイルド

お笑いブログとか言っている以上、今さらかもしれないが、キュートンについては、触れておかないわけにはいかないだろう。椿鬼奴と増谷キートンは、以前BODYというユニットを組んでいた。謎のキャラクター”ピンク”が衝撃的で、初めて見たときには、一通り笑…

ジャルジャル DVD 『戯』(あじゃら) と戯れる制度的なフィクション ②

ここで「問題」とされていることは、一貫して「言葉」であるとは言えそうだ。 ポスト氏は考える。「変装」や「しりとり」を、表層をどこまでも横滑りに転がっていく言葉の運動として説明することは可能だろうし、「変なキャラ練習をさせられてる奴」「人間シ…

ジャルジャル DVD 『戯』(あじゃら) と戯れる制度的なフィクション ①

ジャルジャルの初DVD作品「戯」1 http://www.amazon.co.jp/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%81%AE%E6%88%AF-%E3%81%82%E3%81%98%E3%82%83%E3%82%89-1-DVD-%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%AB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%AB/dp/B001E5…

お笑いはお笑い芸人にしか分からない、ということ

僕は知らなかったのだけど、2年ほど前に、「検索ちゃん」で、爆笑問題太田光、品川庄司品川、土田晃之の3名が、そのタイミングのM-1グランプリについて誰かが「今年のM-1は小粒ぞろいだった」と書いていたことを巡って、「お笑い評論家って一体何なのか?…

「ネタ」の唯物論的な擁護のために?

今年のR−1ぐらんぷりを見ていて、なんだか、蓮実重彦の「魂の唯物論的な擁護のために」という、奇妙なタイトルをつけられた対談集のことを思い出した(もう絶版になってるみたいだけど・・・)。 その中で、彼はタイトルとも関連するこういうことを言って…

R-1グランプリ2009

久し振りの更新。今回のR−1ぐらんぷり決勝は例年以上、というか、まれに見るレベルの高い大会となった。1.参加者と得点(出演順):1)夙川アトム* 622点(業界語フリップ) 2)岸学* 634点(シャック・バウアー版「突撃隣の晩御飯」 3)バカ…

「新しい波16」+閑話休題 

1.HDに落とした「新しい波16」を1.5倍の速度で見ながら、思うこと。 「新しい波」は、80年代の「冗談画報」の流れを組む番組だが、これまで、「新しい波」(92-94)、「新しい波8」(00-01)、そして現在放送中の「新しい波16」と8年周期で断続的に…

年末年始のネタ番組② 去年は?

たまたま、一年前、つまり07年末−08年正月のお笑い特番で、僕が気になった芸人をチェックしたメモが見つかったので、一応。天竺鼠 (去年から言ってた!) ものいい (”ちがうか!”、はまりましたねえ) アームストロング (やさし〜いツッコミ。ツッコ…

お笑いとポストモダン ③ −2000年代の現在についての試論−

ずいぶんと間が空いてしまったし、今のお笑いの環境について触れる前に、90年代についても書いておこうと思っていたが、一足飛びに現在について簡単に書いておきたい。90年代の総括はいつでも出来るが、現在の具体的なお笑いというかネタについて書いて…

年末年始のネタ番組 ピンクカーペット、ホワイトカーペット、爆笑ヒットパレードなど

「爆笑ヒットパレード」など、年末年始にいくつも登場するネタ中心の特番は、その年に活躍しそうな新しい才能を確認する場として機能していたように思う。少なくとも昨年の正月までは。今回、同じ気持ちでいくつかの番組を見ていたが、正直言って、新鮮さは…

ザ・ドリームマッチ 09

本日放送の「ザ・ドリームマッチ 09」。 今年は、出演者も大幅に入れ替わり、また人数も増え、興味深い大会となった。組合わせとネタは以下(出番順)1.ブラマヨ吉田−キャイーン天野 (漫才。お金のない葬式) 2.バッファロー竹若−バナナマン日村 (コン…